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Channel: へべれけ登山隊のブログ
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海から海へ

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2014/11/24~24
太平洋から日本海までチャリツーリング
メンバー:カッキー、ハイジ、へべれけ
 
久しぶりにチャリツーリング。
今回の企画はカッキーによるもので、太平洋から日本海まで、日本のいちばんブッ太い所をチャリンコで走り抜けようという物。
そういう企画なら、「せっかくなので太平洋の水を汲んで行って日本海に注ぎ込んでやろうじゃないの。」というささやかではあるが、いちおうの目的を盛り込んだのである。
まあ、非常にバカバカしいし、どうでも良い目的ではあるのだが、こんな目的でも、有ると無いでは大違いで、目的があるだけで単なるチャリツーリングでは無くなり、なんとなく男心をくすぐるというか・・・ロマンというか・・・まあ、なんとなく良い気分なのであ~る。
さて、この企画、全走行距離は400kmを超えるロングツーリングで、一日で走るのは我々グダグダ中高年にはとても無理な話なのである。なので11月の3連休を利用して3日間かけて走ったのだが、予定は↓である。

22日:横浜~群馬県の桐生市(俺んち泊) 約190キロ
23日:桐生~長野(公園泊)  約160キロ
24日:長野~直江津 約80キロ(帰路は電車で輪行)

で、実を言うと、全線をきちんと走ったのはカッキーだけである。
初日の目的地が俺んちなのに、わざわざ横浜まで行くバカはいない。
ハイジはこの日、地元自治会の防災訓練に参加してから輪行で俺んちまで来る予定。
というわけで、俺とハイジは途中参加なのである。
 
11月22日(土)
そんなわけで、初日の22日はカッキーの一人旅である。
カッキー、わざわざ海の水を汲むために葛西臨海公園まで遠回りしてきたそうな・・・
夕方カッキー到着。今日は宴会じゃないので、あえて日本酒をメニューから外した。いつも日本酒の飲み過ぎで酷い事になるパターンが多いからね。
近所の魚屋で買ってきた刺身をつまみにウイスキーを飲みながらハイジの到着を待つ。
8時半ごろハイジ到着。ラーメン食ってから到着予定のハイジ・・・すでに飲んでるらしくハイテンションだ。
というわけで、なし崩し的に大騒ぎの宴会に突入し、サントリー角瓶のフルボトルは、あっという間にからっぽ。正月用にとっておいたシーバスリーガルを半分以上飲まれてしまう。
せっかく日本酒外したのに・・・いつも通りの展開だった・・・
 
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11月23日(日)
予定より1時間ほど遅れて6時ごろ起床する。
もちろん全員が二日酔いである。猛烈な吐き気と頭痛に耐えながら出発準備を行い、6時40分に出発。
 
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ふらふらしながら国道50号を西へ進む。
前橋・高崎を通過し、粘り気のある悪い汗をかきながら国道18号をひたすら進む。登り勾配がきつくなる松井田あたりでゲロを吐きつつも横川着が11時ごろであった。ここまでで約65km。二日酔いにしては上出来上出来♪
鉄道博物館と碓井の関所跡など見学して、いよいよ本日の核心部、碓氷峠の登りにかかる。
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この峠、一般的な自転車乗りの人に言わせると「初心者向けで楽な登り・・」なのだそうだが、ま~あ、えらい事えらい事・・・。50過ぎのメタボ腹中高年にはキツイです。しかも二日酔い。おまけに寝袋やツエルト等の幕営装備を背負っているのだ。
ひ~ひ~言いながら、約2時間かけてようやく軽井沢着。カッキーは40分以上待っていたそうだが、俺とハイジとの差は5分だったそうだ。
この時点で13時40分。
 
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ここでやっと大休憩。前回と同じ蕎麦屋で昼飯を食らう。
14時30分頃 軽井沢出発
碓井峠という核心は抜けたものの、残りの距離はまだ80km以上残っていた。時間的にヘッデン行動は確実なので気が滅入る。
小諸まではダウンヒルが続くのでビュンビュンぶっ飛ばす。最高速度は70kmに達し非常に気持ちがいいのだが、気温が低く恐ろしく寒い。おそらく5℃以下なんじゃないかな。たまらずレインウエアなど着込む。
上田を過ぎたあたりで予想通り暗くなってしまった。このあたりからハイジが失速し、遅れがちになる。はぐれると面倒なのでハイジを先頭に送る。
時速25kmほどだったアベレージは20km前後に落ちる。
「ケツが痛てえ・・・寒い・・・腹減った・・・」などという愚痴が頻繁に出始める。
他の二人はわからないが、俺のケツは極限状態の痛さであった。
ロードレーサーのサドルは三角木馬のごとく凶悪な小ささで、突き刺さるように俺のケツの肉に食い込んでいた。コンビニで小休止の時にケツの穴と臀部全体にボラギノールを塗りたくり、ロキソニンを2錠ほど飲んでみたが焼け石に水。ちっとも効かないのであった。
しかたがないので半ケツずらして漕いでみたり、立ち漕ぎで凌ごうと思ったのだが、そうすると今度は終了間際の太腿の筋肉が攣りそうになるのだ。
上田から失速してしまったハイジはというと、ず~っと無口。あの騒がしい男がず~っと無口なのだ。おそらく相当に嫌になっていたんじゃないだろうか。
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まあ、そんなわけで、日が暮れてからの2時間は修行のような2時間であった。
そんな修行のようなサイクリングも、漕いでさえいればいつかは終わる。
突然、前方の夜空に閃光が走り爆弾が落ちたような轟音が鳴り響いた。何事だと思いつつさらに進むと、今度は目の前の夜空に、見事な大きな花火が舞い上がったのだった。
それは、長野市の花火大会であった。
まるで俺たちの長野到着を歓迎するセレモニーのようで一瞬だけテンションが上がったのだが、この街に俺たちの宿屋は無いのだ・・・・
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50過ぎの働くオッサン3人なので、金が無くて野宿というわけではないのだが、ちょっとした連絡ミスで宿の手配をしなかったのである。出発直前にあわてて宿屋を探したのだが、3連休という事で、どこも満室。そんなわけで学生のころと全然変わらない野宿スタイルのツーリングになってしまったのである。
今夜のビバーク予定地点は、あらかじめ目星をつけてあった長野球場である。そこは陸上競技場や運動公園も併設されている大きな施設なので公衆便所や水道もあるであろう、快適な無断キャンプ地だろうと予想された。
19時を少し回ったころ、漸く長野球場に到着した。はたしてそこは予想通り、超~快適なビバーク地であった。気温は摂氏5度といったところだろうか。暖かくて安眠できそうだ。
近所のラーメン屋で到着の祝杯をあげ、3人それぞれが持参のツエルトを張り、本日の行動は終了となった。
(※3人とも普通に雪山で野宿できる装備と経験を持っています。真似をすると寒くてえらい目にあいますよ~)
 
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11月24日(月)
夕べは疲労に加え前日の寝不足もあったので9時過ぎには全員が寝てしまった。なので夜が明けない4時頃に普通に全員起床となった。
目が覚めてしまったからには行動を開始しないと寒くてしょうがないのだが、暗いうちから走るのもイヤである。しかたがないので付近のファミレスにでも入って飯を食いながら夜明けを待とうという事になった。幸い、すぐ近くにマックを発見。むさくるしいオッサン3人してオシャレな朝マックとなった。
ケツのダメージが深刻なので、マックのトイレでボラギノールをしこたま塗りたくり、夜明けの6時に出発となった。
外気温はおおむね0℃。寒くて仕方がないのでダウンを着たまま走り始める。
本日の核心は県境を越える妙高までのダラダラ登り。標高差は350mほどなのだが、アップダウンがうんざりするほど続くので累積標高差にすると5割増ってところだろうか。
 
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ダラダラ登りなので大したことは無いのだが、昨日から蓄積されているケツの痛みで力が入らない。ぜ~は~ぜ~は~言いながらも9時30分 、県境を超えて新潟県妙高市に入った。これで今回の登りは終了~。あとは日本海まで国道18号をビュンビュン下るだけ。
道はよく整備されていて広くて走りやすい。トップギアにあげてブッ飛ばす事、約1時間、上越に達した。
 
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本来ならこれで、このツーリングも終了なのだが、カッキーのプランには最後のおまけがついていたのだ。
何でもカッキー、本名が柿崎というのだが、由緒正しい上杉謙信の家臣の末裔だそうな。なので、何としてもご先祖様に御挨拶をしたいらしい。そんなわけで無理矢理に春日山城址の見物に付き合わされてしまったのだ。
ちなみにハイジは敵対していた武田信玄系らしいし、俺の先祖はどちらとも関係ないので、春日山城址なんぞ、どうでも良いんだけどね・・・
んで、この春日山・・・自転車では乗って走れないほどの急勾配の坂を登らされる。もちろん俺もハイジも押して登ったのだが、とんでもないアルバイトとなってしまったのである。
舗装道路が終わるとそこから先は未舗装の林道。しばらく進むと途中からは登山道みたいな遊歩道。なぜかそんな所を自転車担いで登らされるのであ~る。
このアホらしいアルバイトに往復2時間半を要したのだった。もうヘトヘト・・・
 
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さてさて、最後の観光も済ませたので、この旅の本来の目的だった太平洋で汲んできた水を日本海にそそぎに行く。
場所は直江津駅にほど近い関川河口に決めた。
現地に行ってみると、なんとなくどんよりした空と、青というよりドブ色に近い隠隠滅滅な雰囲気が漂う日本海が広がっていた。地元の釣り師が2名ほど寒そうに釣りをしていた。
 
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冬の日本海特有の暗~い雰囲気の中、厳かに儀式は執り行われた。
重いのがイヤで目薬くらいのボトルに入れてきた極少量の水をちょぼちょぼちょぼって感じで濁ったドブ色の海に注ぎ込んだ。
ほぼ無言のまま3人で握手をして旅の終わりを締めくくったのであった。
 
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直江津駅に向かい帰りの切符を買う。予想通り超特急の指定席など買えるわけもなく全線自由席の切符を買った。
近所のすし屋で昼飯を食い、自転車を輪行袋に突っ込む。
到着した特急はすし詰め状態。身動きすらできない状態で帰路についた。
 
イメージ 15
 
おしまい

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