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Channel: へべれけ登山隊のブログ
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雪山をなめてはいけません。

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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
 
さて、今年の正月も超間抜けな遭難騒ぎがありましたねえ。
べそをかきながら「雪山があんなに恐ろしいなんて・・・」っていうアレです。
でもですねえ、実は神楽峰ってBCスキーとしては超が付く初心者向けの山だって知ってました?
あそこより初心者向けの山はあまり無いんですよ。
 
そんなわけで、逆に今回みたいな超お間抜けな遭難騒ぎが多くなっちゃうんだろうね。
雑誌や入門書などで、ほんのちょっとだけ山登りの知識を勉強しただけのスキーヤーやスノーボーダーの人たちが「初心者向け」と書かれている記事をよんで軽い気持ちでオフピステに入り込んじゃうパターンが多いんじゃないかな。
でもね、どんなに初心者向けの山でも、雪山は雪山。
最低限わかっていなくちゃいけない事が出来てないと、簡単に遭難しちゃうんだよね。
 
今回の遭難理由は道迷い。
でも、雪山に道なんてないので素直に道迷いってわけじゃないんだけど、つまり、自分の現在位置と、これから進むべき方向がわからなくなっちゃったって事なんだけど、これができない人は雪山に入っちゃダメなんだよね。
おそらく地形図やコンパスなんて持ってなくて、スマホの登山地図でもあてにしてたんじゃないかな?
雪山ではスマホやGPSを持ってたとしても、無造作に持ち歩いていると低温であっと言う間にバッテリーがダメになって使用不能になっちゃうんだよね。
なので、そんな場合は昔ながらの地形図とコンパス頼りなんだけど、おそらくあの人たちはコンパスと地形図があったとしても使えないんじゃないかな。
だって、それができるのは、ある程度は本気で山登りをしている人だもの。
もしも本気の山屋なら、見慣れない風景になっちゃった時点で現在位置の確認をするし、もしもできない条件だったら自分のトレースを戻るはずだもの。
あの人たちはスノーボード歴10年なんて言ってたけど、おそらく山屋としてはド素人だろうね。
ド素人たる理由をもう一つ。
男一人に女二人っていうメンバー構成で行ってるって事。
もちろんこの3人が実力者なら、なんの問題もないんだけど、山でトラブルが発生した時は最後は体力勝負。
「初心者っぽい女性を二人もつれて雪山に登るなんて、俺だったら絶対いやだね。」って友人のハイジも言ってたなあ。
 
ま、とにかく、山屋じゃないBCスキーヤーやBCボーダーの人に解かっててほしいのは、「BCスキーとは、スキーを使う雪山登山」だって事。
とってもリスキーなスポーツなんだよね。
 
とかなんとか、えらそうな事を言ってしまったけど、今年の正月は、俺も山をなめてるんだよな~
今回向かったのは北アルプスの白馬乗鞍。
ここも神楽同様にロープウエイとリフトで登れて、「なんちゃってBCスキー」が楽しめる所なんだけど、いざゲレンデトップまで上がってシールを張り付けようと思ったら、シールを車に忘れてきていたのよ。
一時はあきらめて下山しようと思ったんだけど、ある事を思いついちゃったんだよね。
それは、シールの代わりに、緊急用に持っていたロープをスキーにグルグル巻き付ければ登れるんじゃねえかなあ?って事。
で、実際にそうやって登ってみたんだけど、まあ、なんとか登れるんだよね~
ただし、ロープのグルグル巻きは目論見通り後ろに滑らないんだけど、前にも滑らない。なので、ハイクアップの時は一歩一歩スキーを持ち上げないと進まない。なので、えっれ~え疲れるのよ。
おまけにエッジがぜんぜん使えなくなっちゃうので、トラバース気味に進む時は谷方向にズルズル滑って恐ろしい事恐ろしい事。
そんなわけで、白馬乗鞍はもちろんだけど、その手前の天狗原にさえたどり着けずに途中で退却~って事になっちゃったんだよね。
そんなわけで、同行のパーティー5人も、全員が途中退却~
 
みなさん、ご迷惑をおかけしました。
 
というわけで、BCスキーはれっきとした雪山登山。
なめてかかっちゃダメですよ~
 
ロープ取付中
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ほらね。雪山だろ。スキーが無けりゃラッセルは地獄だよ~
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